23区で初の基準
日本共産党杉並区議団は田中区長による公用車の乱脈利用の実態を告発してきました。党区議団の徹底調査により①選挙応援など公務に反する利用が行なわれている②深夜11時過ぎまでの利用が年間80日にも及ぶ③運行目的が不明な利用が多数存在する等、乱脈利用の実態が明らかとなっています。この問題は多くのマスコミが注目、報道する事態となっています(詳細は週刊ニュース294・295号等)。
その結果、区は第三回定例会で「杉並区区長車の使用に関する基準」を策定したことを発表。
区長車を使用した公務内容、場所等を記録することを定めています。区長車の使用基準の策定は23区で初となる見通しであり、乱脈利用の実態を正すことが求められます。
使用基準の制定について9月23日付け「朝日」。9月26日付け「毎日・産経・朝日」等が報道。
新たに定められた区長車使用基準(抜粋)
■区長車を使用することができる場合
(1) 区長の自宅と公務が行われる場所の間の移動
(2) 公務が連続する場合で、それぞれの公務場所の間の移動
(3) 緊急事態への対応のために必要となる移動
(4) 区長の身体の安全確保のために必要となる移動
(5) 区長車を使用しなければ、公務の遂行又は区政に係る事務の進行に支障が出るおそれがあるなど、やむを得ない事由がある場合の移動
■使用履歴の記録
区長は、区長車を使用した場合には、使用日、公務内容、公務場所その他必要な事項を記録するものとする。
記録の公表は「検討」
党区議団は「基準」を策定したことは重要としつつ、既に首長の公用車に関する基準を定めている東京都や佐倉市では〝使用記録を直ちにホームページで公表している〟ことを示し、区も公表すべきと要求。区は「検討する」と答弁しました。
「選挙応援も公務」と重大答弁
党区議団は基準の策定にあたり、これまでの運用実態の問題点を確認したところ、区は、昨年の都議選直前に練馬区の民進党都議候補の決起大会に参加したことについて「公務」であると居直りました。その根拠について「判例は無いが公務だと捉えたい」と答弁。区の姿勢に他党の議員からも批判の声が上がりました。
区長の私的活動である選挙応援を公務と見做せば、今後、際限無く公用車が利用できることにもなりかねず、公用車の乱脈利用が繰り返されることになります。
引き続き、区民の税金で運用される公用車が適正に運用されるよう厳しく求めます。
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