来年4月から国保の都道府県化 このままでは保険料大幅値上げへ
杉並区議会第3回定例会決算特別委員会では、来年4月から「都道府県化」される国民健康保険について取り上げ、都道府県化されても、区独自に実施している財政措置を継続し、保険料の値上げとならないよう求めました。
国民健康保険制度の都道府県化の狙いは、区市町村が独自に行なっている法定外繰入(赤字補填や保険料軽減などのために自治体の一般財源から投入)を無くすことです。
この繰入が無くなれば、東京都が示した試算のとおり、加入者一人当たりの保険料はH27年度の年額12万1983円から15万2823円へと1.25倍、3万円も値上げになる可能性があります。
■杉並区のH29年度ベースでの1人当たり保険料額の試算結果
H29年度試算結果
法定外繰入前(A)
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H27年度
法定外繰入前(B)
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H27年度
法定外繰入後(C)
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伸び率
(A/B)
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伸び率
(A/C)
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152,823円
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149,779円
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121,983円
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102.03
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125.28 |
※29年度ベースでの試算のため、30年度の保険料算定額とは異なる。
(東京都国民健康保険運営協議会資料より)
繰り入れは必要不可欠 杉並区独自の継続を
決算質疑では、厚労省が試算結果を受け、急激な保険料上昇が生じないよう都道府県や区市町村に対応策の検討を要請したことを紹介し〝自治体独自の繰入等を無くせば、住民に多大な負担が生じることは国も認めざるを得なくなっている。繰り入れは不可欠であり、杉並区として継続すべき〟と求めました。
区は「法定外繰入は禁じられているものではない」と答弁。区独自の一般財源の繰り入れを否定しませんでした。
国民健康保険料額は来年の第1回区議会定例会に提案される予定です。今でも高い保険料の引き上げをストップさせるため力を尽くします。
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