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2016年第三回定例会 一般質問原稿(山田耕平)

 日本共産党杉並区議団を代表して、区政一般について質問します。

■保育について
Q1-1
 この間、来年4月での保育待機児童予測数が示されていますが、来年度以降の保育需要数はどの程度になると見込んでいるのか、区の見解を伺います。
 また、今後の保育需要のピークは、いつ頃と想定し、それまでにどの程度の規模の保育所整備が必要と考えているのか、伺います。

Q1-2
 今回の実行計画の見直しでは、認可保育所の整備を中心とする保育定員数確保の方向性として、認可保育所では29年度に新設・11園、30年度に新設12園、31年度に新設11園との計画が示されています。これらの保育施設整備について、保育待機児童をゼロとする上で、どのような根拠に基づく整備方針なのか、確認します。
 緊急対策は保育待機児童数の確定後、本年5月、急遽、示されることとなり、短期間での計画策定・遂行により、複数の公園用地等で深刻な問題を発生させています。
 本年の杉並区議会第一回定例会では、待機児童増加の深刻な現状について、一定の認識は示されたものの、2月19日に行なわれた保健福祉委員会での質疑で、下井草地域への保育室整備方針が報告された際に、近隣の「下井草北、下井草南の保育室については、今後の保育需要の状況を見て、段階的な廃止も将来は検討する」との考え方が示されました。
 緊急事態が宣言される直近の委員会において、将来的な保育室の段階的廃止を打ち出すなど、まさにチグハグと言えます。待機児童への現状認識が適切に行なわれていたのか疑問を抱かざるを得ません。区の認識が甘かったために、今般のような事態を今後も繰り返すことは許されないことです。
 待機児童解消緊急対策に基づく整備計画を見直し、来年度以降を見据えた新たな対策を改めて検討するべきではないのか、区の見解を伺います。

Q1-3
 これまでの認可保育所整備を振り返ると、区長が就任したのが平成22年7月。前区政の影響を受けず田中区政としての予算編成が行われた年度で見ると、平成23年度に認可保育所分園が2園、これは前区政時代に計画化されたものです。平成24年度、認可保育所の新設はなく、保育室からの移行が1園、平成25年度、認可保育所の新設は4月に1園、7月に1園、翌年1月に1園の合計3園と分園1園となっています。
 待機児童解消緊急対策に関する補正予算が審議された総務財政委員会において、保健福祉部長が過去の経緯を振り返り、区長就任後、平成23年に待機児童が増えるという状況になった際、国や都の担当所管からは「杉並区は頑張っている、頑張っていると言いながらも、認可保育所の整備率が低い」と指摘されたと語っています。そのような指摘が行なわれたにも関わらず、認可保育所の整備が遅れてきました。
 区長就任後、平成23年度~25年度までの期間は、明らかに認可保育所整備数は不足しています。なぜ、この時点から認可保育所の大規模増設に取り組んでこなかったのか、区の見解を伺います。
 部長答弁では、「国有地並びに他の土地についておくれをとったことも承知しています。それは、少子化という大きな流れの中で、いつかは、というような、私どもが本当に甘いところもあったというふうに認識しております。」としています。このような認識のもとで現在の待機児童問題にも直結する保育所整備の遅れが生じているとすれば、杉並区行政の責任は極めて重いものであることを厳しく指摘しておきます。
 さらに当時、区長は「保育園を作れば作るほど、他地域から流入する。」との見解を度々、示してきました。
 平成23年度、前年度23名から71名に待機児童が増加した際には、その原因を「他地域からの流入による就学前人口の増加等もあり、」と当時の担当部長が答弁しています。
 一方、現在では「流入を示す客観的なデータが得られていない」とするなど、待機児童の増減についても、この数年間でも区の認識は迷走しています。
 このような姿勢が保育施設整備を遅らせる要因となったのではないか、区の見解を伺います。

Q1-4
 過去の経緯を振り返れば、待機児童解消を巡るこの間の状況は、区の取り組みに問題があったことが明らかとなります。
 一方、待機児童解消緊急対策に関する主な「ご質問・ご意見」への回答では、「緊急事態宣言をしなければならない事態を招いたのは、区がこれまで整備を怠ってきたからではないですか。」との質問に対し、「待機児童対策は、突然始めたものではなく、これまでも保育施設の整備は行ってきました。」とされ、これまでの取り組みについて議会への答弁のような反省点等、区の責任が語られていないことは、全く理解出来ません。
 待機児童解消緊急対策に関する補正予算が審議された総務財政委員会での当会派議員の質疑においても、区は「真摯に、やはり見きわめが甘かったということは認めているところ」と答弁しています。
 今般の待機児童の増加について、どのような点で見きわめが甘いと考えているのか、区の見解を伺います。また、その結果、住民の利用頻度の高い公園を転用する事態となっていることについて区の認識を伺います。

Q1-5
 待機児童解消緊急対策では来年4月までの保育施設整備計画が示されましたが、そこで示された施設整備数は地域偏在が顕著に出ており、久我山・高井戸地域、井草地域では、保育待機児童予測を大きく上回る施設整備が進められています。
 本来は特定地域のみに特化して保育所を整備するのではなく、保育待機児童予測に対し定員確保が満たされていない地域にこそ、認可保育所の整備を検討するべきではないのか、区の見解を伺います。
 また、来年度の待機児童予測に対し、保育施設定員増が不足している高円寺地域、荻窪南地域、浜田山地域、和田・堀ノ内地域などでの認可保育所の整備を検討するべきではないのか、区の見解を伺います。不足地域における現在の進捗状況はどうなっているのか、確認します。

Q1-6
 そもそも待機児童解消緊急対策は、住民との協議もなく計画決定後に住民説明会を開催するなど非民主的な区政運営が行なわれています。その結果、各地で大きな問題が発生している状況です。
 下井草・向井公園は、地域のコミュニティの拠点、住民の拠り所となっている公園が失われる事態となり、大勢の住民が公園存続を求める声を上げました。
 しかし、区は住民との協議を尽くさず「決定ありき」で工事を強行。8月1日の深夜0時には、公園が閉鎖されました。なぜ、そのような時間に閉鎖するのか、日中に作業をすることに後ろめたいことでもあるのでしょうか。なお、その時間、その場所には、区長も様子を見に来ていたそうです。
 ある母親は、杉並区が住民の声に寄り添う姿勢が一切無く、住民の声が全く伝わらなかったと話しており、杉並区の姿勢に失望していると話しています。
 区が計画を強行するなか、下井草・向井公園では、近隣住民の方が、公園存続を願う必死の思いで、公園工事の仮処分差し止めの申立を行なう事態ともなりました。まさに異常事態です。このような事態を発生させたことについて、区の見解を伺います。
 また、区は債権者らと一切の話をもたなかったと聞いています。なぜ、住民との協議を重ねる姿勢をもたなかったのか、確認します。
 区長は、杉並区シンポジウム「どうする杉並の保育」のなかで、「この状況をしっかりご理解いただくように、ご説明に組織を挙げて臨んでいきたいと思いますし、これは何としても、私が土下座をしてでも進めたい、実現しなきゃならない課題だというふうに思っております。」と発言しています。
 この発言は、区長の決意を示していると考えますが、住民説明会の会場に区長自らの足で出向き、住民への説明と対話を行なったのか確認します。
なお、この質問については、区長自らが答弁するよう求めておきます。

Q1-7
 向井公園の保育所転用計画については、住民の側から再三に亘る提案が行なわれています。今回の区立施設再編整備計画改定案で示された下井草自転車集積所の他施設への転用についても、当初から、住民側は、この場所を使用し認可保育所を整備するという提案を行なっています。
 住民からの提案に対し、区は自転車集積所全体を転用することは出来ない旨を再三、説明をしてきました。しかし、今般示された区立施設再編整備計画改定案では、その説明が一変し、自転車集積所そのものを転用する方針が示されています。住民の提案には聞く耳を持たず、平然とこれまでの説明を覆す区の姿勢に怒りの声が広がっています。
 住民への従来の説明を一変させた経緯について、確認します。
 また、地域の重要な拠点となっている公園転用を回避することが求められており、近隣住民との協議を尽くし、向井公園の転用方針は柔軟に見直し、住民との合意のもとで下井草自転車集積所の認可保育所転用を検討するべきではないのか、区の見解を伺います。

Q1-8
 杉並区自治基本条例では、区民の区政への参画と協働が保障されることが明確にうたわれています。また、参画とは区民や事業者が政策の立案から決定・評価に至るまでの過程に主体的に参加し、意思決定で関わることとされています。
 今計画について住民から行政に対して、様々な提案が行なわれたことは先ほどから触れてきました。これらの意見に柔軟に耳を傾けることが、自治基本条例上、杉並区には求められているのではないでしょうか。
 今回の待機児童解消緊急対策の進め方は、自治基本条例などに示される住民自治の在り方そのもの蔑ろにするものと考えますが、区の見解を確認します。

Q1-9
 公園を廃止・縮小し保育所に転用する上で代替用地が適切に確保されているとは到底言えない状況となっています。下井草・向井公園では、元は区保育室として取得した公園隣接用地を公園の代替地とし、下井草自転車集積所にボールネットを整備するとしています。
 しかし、これらの代替用地も公園の代替用地として充分な整備はされておらず、例えば夏場についてもこれまでの向井公園を利用していた子どもたちにも利用されない現状となっています。向井公園を利用する子ども達や保護者に話を聞いたところ、切実な思いと深刻な実態が明らかとなりました。
ある小学生の子ども達は「向井公園は、学校が終わった後、毎日のように利用していた」と話しました。「地域のみんなが壊さないで!と言っていたのに、工事が始まってしまったことはショックで悲しかった」とも語っています。「自分たちの声が無視された」とも感じたとも話していました。
 近隣住民は、向井公園の木が切られていく際には、隣の児童館から「木を伐らないで!」と子ども達が叫んでいたと証言しています。木が伐られていく様子を間近で見た子ども達の悲しみは、どれほど大きいものだったでしょうか?
 子ども達は向井公園について、愛着を込めて「じゃり公園」と呼んでいます。子ども達は、公園が更地化された後も、じゃり公園を直してほしい、新しくしてほしいと語っています。
 ある子どもは、今年の夏休み、八成のさくら公園に行ったとのことです。しかし、公園では親子連れが多く、遊ぶ場所がない状況だったそうです。また、他の公園は、それぞれのエリア毎に学校のテリトリーがあり、エリアを越えて遊ぶことが難しく、他の公園には入り辛いとの声も出されました。
ある母親は、この夏の子ども達の様子について語りました。子どもたちは、なかなか遊ぶ場所を見つけることが出来ず、場所を探し、ずっとさまよい歩いていたとのことです。 
 サッカーをしている子は、ボールを持ち自転車で、夏の間中、ウロウロしていました。向井公園の近所では、炎天下の中、路上でリフティングをする子どももいたそうです。
 保護者たちは、子ども達の様子をまるで「サッカー難民のようだ」とも語っています。
 ある子どもは、向井公園隣接の代替地に8月1日に行ったそうです。しかし、ボールも使えず、遊具もなく、まったく遊ぶことが出来ずに、すぐに帰ったと話しました。
 近隣住民の方は、約1ヶ月間、代替地が使われているところはほとんど見たことがないとも語っています。
 校庭解放では、そもそも使用できる時間が短く、お昼は開放せず、8/8~21も開放されていません。使用を制限されることも多く、今年の夏についても、芝生校庭の全面を使用することが出来ず、トラックの周囲までしか入れない。35度になれば使えない。公園と異なり木陰が無いため炎天下は厳しい。冬場は芝生養生用シートが張られて遊べない。など、公園の代替とはとても言えない状況です。
 さらに、中学生の子どもにとっても事態は深刻で、行き場が全く無い状況になりました。
 中学生にとっては、桃五小の校庭開放子はども達だけでは使えません。中学校も使えず、裏の代替地も使えず、ある家庭ではこの夏、中学生のお子さんが家に引きこもる状態になっていたそうです。
 向井公園では小学生も中学生も一緒に遊んでいました。いつ行っても、必ず誰かがいる公園。約束しないで来たとしても誰かがいるのが向井公園でした。
 ある父親は「向井公園は、子どもたちが社会性を身に着け、子ども達独自のコミュニティを作り、自分たちでルールを決めて遊んでいた。小さい子どもから、小学生、中学生、時には高校生までがお互いに譲り合って使用していた。そのコミュニティが壊されてしまった。」と話しました。
 子ども達だけではありません。向井公園は、日中、高齢者の拠点ともなっていました。
 これまで向井公園を利用していた80代の高齢者に話を聞きました。向井公園ではグランドゴルフを楽しんでいたとのことですが、公園が利用できなくなることは全く知らず、区からの周知もありませんでした。その後、区からは若竹公園に行ってほしいと言われたそうですが、そもそも、その公園ではグランドゴルフは出来ず、荻窪のゲートボール場に行ったそうですが、遠すぎるために人が集まれない。これから先、どうすればよいのかと話していました。
 近隣の保育施設にとっても、向井公園は日中の格好の遊び場でした。子どもを連れた近隣保育所の保育士の話では、子ども達の遊び場が無くなってしまい、旧早稲田通りを越えいちょう稲荷公園に行っていると話していました。この公園はアップダウンが多く見通しも悪いため、子どもたちの遊び場としては様々な課題があります。
 これまで向井公園を利用していた子ども達、高齢者、各団体等、大勢の住民が困り果てています。これだけの影響を及ぼしていることを区は把握しているのでしょうか?
 そもそも公園を転用するから、単純に代替場所を用意すれば良いというものではありません。さらに転用先にありきで、代替公園を整備してもいないのに公園を使用出来ない状態とすることは重大な問題です。先ほど紹介した子どもたちの姿、住民の姿を区はどのように認識しているのか、子どもの権利と利益が侵害されている現状を招いたことは、行政の姿勢として決して許されるものではありません。
 住民や子どもたちに愛されてきた公園が、長い年月を掛けて地域のコミュニティの核としての役割を担ってきたことを、区はどのように認識しているのか、確認します。
 向井公園の貴重な樹木は伐採され、魅力的な公園が喪失する事態となるなか、実行計画改定案でも示された「みどりの保全」や「魅力ある公園づくり」などの方針とも矛盾しているのではないか、区の見解を伺います。

Q1-10
 安定的な保育所運営には、地域との共同と連携が必要不可欠となります。保育園への送迎時、日常生活及び保育カリキュラム、保育園で開催するイベント等、地域住民の理解と協力が求められます。
 開設時点から深刻な問題を抱えた状態での保育所運営は「保育の質」を確保するうえでも重大な支障となりかねないと考えますが区の見解を伺います。

Q1-11
 善福寺だいかんやま公園についても、待機児童解消緊急対策により、定期利用保育施設の整備方針が示され、公園が廃止されました。この場所については、撤去工事に関する近隣説明会も行なわれず、近隣住民からは計画の進捗状況等が分からないとの声が寄せられています。
なぜ、特定の地域では、公園撤去工事や保育施設整備計画に関する住民説明会を開催しなかったのか、区の見解を伺います。

Q1-12
 28年度の区議会第一回定例会において、区立保育園の民営化の問題を取り上げました。しかし、今回示された行財政改革推進計画では、さらに区立保育園の民営化方針が進められています。
 この間、「区立保育園あり方検討会」が設置されており、本年3月には、検討会の報告書を作成するとのことでしたが、大幅に遅れ、未だに示されていません。
 現在、あり方検討会の報告が行なわれていないのにも関わらず、民営化計画のみが推進され、既存の民営化計画11園に加え、さらに2園が追加されていることは重大な問題と考えますが、区の見解を伺います。
 また、区立保育園のあり方検討会報告は、どの時点で示されるのか。どのような検討が行なわれたことにより2園が追加されることとなったのか、その根拠を確認します。

Q1-13
 この間、民営化が検討されている区立保育園11園の内、残り2園については、名称を明らかにしてきませんでした。
 現在、検討されている新たな民営化対象園2園について、対象園を伺います。対象とされた理由、民営化の時期、進め方について確認します。
 また、両園の保護者、職員等の関係者への周知は行なわれたのか確認します。

Q1-14
 保育需要の増加に伴い保育士確保も困難となっていることは、この間も大きな課題として取り上げられています。
 安定的に保育士を確保する上でも区立保育園としての運営は重要です。現在の区立保育園の民営化方針を見直し、区立保育園として維持するべきと考えますが、区の見解を伺います。
 公立保育園を民営化することにより、対象保育園で確保されていた保育士確保数が民間に移行することになれば、民営化する対象園の分、保育士確保を困難にする現状を招くことになるのではないか、区の見解を伺います。

Q1-15
 現在の区立保育園が果たしている重要な役割として、障害児保育への対応ということが上げられます。保育施設における障害児受け入れ数は、直近では公立園が29園75名、公設民営園・私立園で12園25名となっています。保育施設における障害児受け入れ枠を安定的に確保する上でも区立保育園の重要性はますます高くなっています。
 今後、区立保育園が果たしてきた障害児保育の対応については、私立園と共に現行の区立保育園が担っていくべきと考えますが区の見解を伺います。

Q1-16
 現在の区内の民間事業者が運営する全ての保育園において最重要課題となっているのは、保育士の確保です。来年度新設園と既存保育園の退職補充なども含め、必要とされる保育士数は250名以上と想定されています。杉並区の保育所運営事業者も保育士確保が極めて困難になっていると深刻な状況を語っています。
 前例の無い規模での保育士確保が求められており、杉並区においても区独自の保育士確保のため直接処遇補助金等を設定する必要があるのではないか、区の見解を伺います。
 また、人材確保のための募集経費に対する補助も検討するべきではないのか、見解を伺います。
今、杉並区の保育行政は大きな転換点を迎えています。保育所整備を理由として、子ども同士の利益と権利を天秤にかける行政手法を、速やかに改めることを求めておきます。

■介護保険制度改定について
Q2-1
 国は、第七期介護保険制度改定に向け、利用者負担の見直し、要介護1・2の軽度者への生活援助サービスの全額自己負担化、その他事業の地域支援事業への移行等を検討しています。第六期の改定で、要支援者を丸ごと保険給付の枠外に追いだすことと同様に、今度は軽度者のサービスの改悪が狙われています。
 国が示す軽度者への介護サービスの見直しは、利用者がサービス利用を控えざるを得ない状況を招き、利用者の介護度を悪化させることにもなりかねないものです。
 国が示した軽度者への介護サービスの転換方針について、区の認識を伺います。

Q2-2
 そもそも日本全国で要支援者のサービス移行はスムーズには進んでいません。
 杉並区における事業者の参入動向について、区が実施した区内事業者へのアンケート調査でも移行体制が十分に整っているとは言えない状況がありました。
 本年4月から実施されている新総合事業について、現在の進捗状況、事業者参入の動向を確認します。
 また、従来の保険給付サービスから移行された利用状況について、現行相当サービスと緩和サービスに移行された利用者件数をそれぞれ確認します。
 区内の介護事業者への聞き取りでは、率直に事業者の制度への理解が進んでいないとの認識が示されました。また、要支援1・2の利用者の新総合事業への移行については、現行相当サービスであれば、これまでの介護サービスからの大きな変化も少なく混乱は抑えられている一方、緩和されたサービスに移行した場合は、利用者にとっては、これまで受けていた介護サービスの回数が抑制されるケースが発生し、事業者にとっても単位が下がり報酬減につながることも示されました。
 また、緩和サービスの提供主体は、これまで通りの要資格者が対応しているのが現状であり、サービス移行が進めば専門職によるサービス報酬が引き下がることにもなりかねず、経営にも大きな影響が出てくることになると話しています。
 介護現場の現状を踏まえれば、総合事業の実施は、現行相当サービスを基本とし、これまでの保険給付サービスの代替は現行相当サービスでの提供を進めるべきと考えますが、区の見解を伺います。
 多くの自治体で多様な提供主体を確保できるのか見通しが立っていない現状が発生していますが、杉並区として多様な提供主体の確保はどのように進んでいるのか、確認します。

Q2-3
 国が進める軽度者へのサービス改悪は介護現場に重大な混乱をもたらしかねません。
 杉並区として、第七期介護保険制度改定時の軽度者のその他サービスの地域支援事業への移行を中止めるよう求めるべきではないのか、区の見解を伺います。

Q2-4
 国の介護保険制度改定の方向性では、利用者負担を2割とすることも検討されています。低所得の利用者は、今の時点でもサービス利用を控えることが多く、必要なサービスを利用出来ずに介護度が重度化する傾向があるなかで利用料2割負担は重大な問題です。
 介護サービス利用料負担の2割負担導入を止めるよう国に求めるべきだと考えますが、区の見解を伺います。

■地域包括ケアシステム構築について
Q3-1
 平成28年7月、区立施設内で「ふれあいの家」を運営する事業者に対し、各法人と締結している賃貸契約を更新しない旨の説明が行なわれたとのことです。突然の通知により、事業者や利用者、介護現場から大きな不安の声が広がりました。
 区議会の各会派に対しても当事者団体の方が、切実な実態とこれまで通りの運営を継続するよう要請活動を行ないました。この間、どのような説明が行なわれたのか、経緯を確認します。

Q3-2
 この間、区内の「ふれあいの家」は地域福祉の拠点として重要な役割を果たしてきました。また、現在、区内の「ふれあいの家」の運営事業者は、将来を見据えた様々な検討を開始しているとのことです。先にも触れた地域支援事業・総合事業についても、多様なサービス提供を実現するため、ボランティアなども含めた多様な主体の参画が必要です。
 その点でも、これまで地域の協働と支え合いの体制づくりを推進してきた「ふれあいの家」が果たすべき役割は重要です。
 区は「ふれあいの家」が果たしてきた役割をどのように認識しているのか、確認します。

Q3-3
 地域包括ケアシステムを構築する上で「ふれあいの家」が今後も現在の事業を維持・運営することが必要であると考えますが、区の見解を伺います。
 また、区立施設内で実施される「ふれあいの家」についても、運営を継続していけるよう事業者との丁寧な協議を求めますが、区の見解を伺います。

Q3-4
 区立施設再編整備計画改定案において、3つのゆうゆう館でモデルケースとしての取り組みを進めることが示され、今後の検討が行なわれるとしていますが、モデルケースとして示されたゆうゆう館についても、これまで通りの規模で、高齢者の個人利用、団体利用、運営事業者等による協働事業が行なわれることになるのか、確認します。
 この間、区はゆうゆう館が担ってきた高齢者の拠点機能について区の施設だけに限定されないとしています。しかし、これまでも指摘してきた通り、区内32のゆうゆう館は既に地域の高齢者の拠点として重要な役割を担っています。
 ゆうゆう館の施設も含めた高齢者の拠点機能は今後の地域包括ケアシステムの要と成り得るものと考えますが、区の見解を伺います。
 高齢者の拠点となっているゆうゆう館は、現状の施設規模と機能を維持するべきと考えますが区の見解を伺い、質問を終わります。

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山田耕平

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