区の整備計画に遅れ 待機児童問題が深刻化
杉並区が『すぎなみ保育緊急事態宣言』を発表しました。この間、深刻化する保育待機児童の急増を受けての緊急対策となります。
本年4月の保育待機児童数は136名(区の待機児童定義による速報値・下表)となり、前年の42名を大きく上回りました。また、保育需要が急増している現状を受け、来年度はさらに増加する見通しです。
杉並区の前年度の認可保育所整備目標は実行計画では新設13園と示されていました。しかし、実際に整備された認可保育所は7園に留まり、待機児童問題が深刻化する事態となりました。
すぎなみ保育緊急事態宣言のチラシ
新たに保育定員 1000名を追加
区として、急増する保育需要への対応が不十分であったことを受け、今年度の当初計画で1000名の保育定員増を2000名の定員増に改め、緊急の認可保育所整備が行なわれることになります。
杉並区の認可保育所整備率は、23区の中でも極めて低い状況です。本格的な整備が始まったのは2013年2月、待機児童保護者団体が区役所前で声を上げ、待機児童問題が社会的に注目を集めてからです。
その間の整備の遅れが、深刻な待機児童問題の根本原因です。
他区と比較しても認可保育所整備は遅れている
区民サービス削減による整備は問題
緊急事態宣言では〝学校・公園・区立施設等の一部を聖域なく活用し、保育所として転用する〟ことが示されています。
認可保育所の増設は急務ですが、一方で、区が進めている区立施設再編整備計画と一体に、現行の施設削減による認可保育所整備が進められることは重大な問題です。
詳細な計画は5月中旬に開催される区議会臨時会で示されます。認可保育所の整備と区民サービスを天秤にかけ、住民合意の無い施設削減が行なわれることのないよう求めます。
コメントする