医療・介護・生活保護の危機
厚生労働省が来年度予算などに盛り込む医療、介護、生活保護の改定案を示しました。各分野に大打撃を与える改定案であり、日本の社会保障制度を崩壊に追い込む暴挙です。
介護現場は深刻
1月23日に開催された杉並区介護保険運営協議会では、介護現場で働く委員から深刻な実態が語られました。
現状でも介護報酬が低過ぎるために職員が確保出来ず、運営に支障が出ています。しかし、今回の介護報酬引き下げは事態をさらに悪化させます。介護職員の離職に拍車をかけ、運営が成り立たない事業者が続出する可能性も示されました。
※医療・介護・生活保護の主な改定内容
医療
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・ 75歳以上の保険料を最大9割軽減している「特例措置」を2017年度から廃止。保険料を2~10倍に引き上げ。
・ 市町村国保の都道府県単位化(保険料値上げ、徴収強化へ)。
・ 入院給食の自己負担を一食260円から460円程度へ引き上げ。
・ 紹介状なしで大病院を受診する患者に5千円~1万円の定額負担の押し付け。
・ 保険のきかない医療の拡大(患者申し出療養)
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介護
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・ 介護報酬引き下げ(特養ホーム、小規模デイサービス等)。一部、処遇改善加算の上乗せ。
・ 特養ホーム相部屋入所者から室料として1万5千円を徴収。
・ 要支援者の介護サービスを自治体の総合事業へ移行。
・ 特養ホームの入所要件引き上げ 等々 その他。
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生活保護
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・ 住宅扶助、冬季加算の引き下げ。
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改悪を止める世論と運動を
総選挙では「医療・介護等の充実を図る」(自民党の政策パンフレット)と公約しながら国民を欺き〝選挙が終われば直ちに改悪〟に暴走する安倍政権の姿勢は極めて問題です。
改定が進めば、住民生活に重大な悪影響を与えることは確実です。改悪を許さない世論と運動を広げることが必要です。
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