住民の請願権を阻害する事態 速やかな改善が必要
区議会議員任期の改選時期が来年4月に迫るなか、杉並区議会の請願・陳情の審査率の低さが問題となっています。
今議員任期中に付託された請願・陳情は127件、その内、各委員会で審査されたのは16件に過ぎず、審査率は12%になっています(詳細下表)。
今議員任期中に審査されなかった陳情は、改選の際に全て取り下げ扱いとなります。住民の請願権が不当に制限される異常事態です。
請願・陳情の審査状況(今議員任期中 11月10日時点)
付託委員会
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付託数
(A)
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審査数
(B)
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みなし不採択
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取り下げ
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審査率
(B/A)
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総財財政
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43
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2
|
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13
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4%
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区民生活
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6
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1
|
1
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16%
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保健福祉
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38
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6
|
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5
|
15%
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都市環境
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7
|
|
|
1
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0%
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文教
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22
|
5
|
1
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2
|
22%
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議会運営
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5
|
|
|
2
|
0%
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災害対策
|
2
|
2
|
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100%
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道路交通
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2
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1
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0%
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予算特別
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2
|
|
2
|
|
0%
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全委員会合計
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127
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16
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4
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24
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12%
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※同一陳情の継続審査は審査1回として計算(区民生活委員会)
※「みなし不採択」とは同一趣旨、同一目的の議案等が議決された場合、実際に審査は行なわず、採択と「みなし」て処理する。
※災害対策特別委員会の審査率100%は党議員団が委員長を務めて審査した結果による。
党議員団の委員長ポスト排除が影響...
今議員任期のスタート直後、少数会派を議会運営から締め出す策動が自公民会派により行なわれました。民主的な議会運営を求めて戦った党議員団は、正・副委員長ポスト全てを失う事態となりました(週刊ニュース25号に詳細)。
当時の状況を伝えるニュース
請願・陳情審査は委員長裁量により行なわれるため、他会派が委員長を務める委員会での審査が滞り、審査率の低下が発生しました。
その後、党議員団が委員長ポストに復帰、積極的な審査が開始されています。
党議員団が前年度より委員長を務める災害対策特別委員会では、全ての陳情を審査し、審査率は100%となりました。
住民に開かれた議会を目指して
現在、党議員団は都市環境委員会の委員長を務めています。この委員会では今議員任期中に陳情審査をしていません。11月18日より開会される第4回定例会では、今期初となる陳情審査を予定しています。
引き続き、住民に開かれた議会を目指して全力を尽くします。
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