区行政が使い分けている将来人口推計のデータを紹介します。
①データ 区立施設再編整備計画で示される将来人口推計
高齢者人口の増加が極端に多く、人口減少の幅も大きい人口推計データ。少子高齢化を示す資料として区立施設再編整備計画の根拠とされる。
各データの比較は、年度が近く比較しやすい
①H32年(2020年)と②H34年(2022年)
①H42年(2030年)と③H43年(2031年)
を比較対象とする。
②データ 杉並区住宅マスタープランH26~33年度(案)で示される将来人口推計
①データ H32年(2020年)では、総人口に占める高齢者人口割合は28.2%となる。しかし...
②データ H34年(2022年)では、総人口に占める高齢者人口割合は20.7%となる。
②データでは、人口もほぼ横ばいとして示される。
③データ 杉並区環境基本計画H25年11月で示される将来人口推計
①データ H42年(2030年)では、総人口に占める高齢者人口割合は32.4%となる。しかし...
③データ H43年(2031年)では、総人口に占める高齢者人口割合は22.1%となる。
総人口数についても
①データでは、505800人に対し、
③データでは、537000人となる。
③データでは極端な人口減少は発生しない。
杉並区行政経営懇談会に提出された資料も数値が大きく異なるデータとなっている。
なぜ、将来人口推計が大きく異なるのか?
①の人口推計データは「国立社会保障・人口問題研究所」の推計値であり、日本全国の人口動向を各自治体に当てはめたものです。
②③のデータは区が独自に最新のトレンドを加味した推計値であり、国立社会保障・人口問題研究所」より、詳しい推計となっています。
杉並区でも基本構想、総合計画などの最上位の行政方針には、区独自の人口推計データを使用しています。
計画内容により、作為的にデータの使い分けを行なうことは重大な問題です。
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