区立施設の統廃合と縮小 使用料の大幅値上げ
杉並区議会第三回定例会に「杉並区立施設再編整備計画・第一期(素案)」「使用料等の見直し(素案)」が示されました。
これらの計画で明らかにされたのは〝杉並区政史上最大級の区民サービス削減計画〟です。
児童館の全面廃止や各集会施設・学校・ゆうゆう館等の統廃合など、スリム化や効率化を理由にした区立施設の大規模な削減計画が示されています。
使用料の見直しについては、さざんかネット登録団体の利用料補助の全面廃止、あらゆる使用料の値上げなどが検討されています。
これらの計画は〝住民福祉の増進〟を目的とする自治体の本旨の喪失であり、杉並区長の基本姿勢が厳しく問われます。
※施設再編整備・使用料見直し 計画の一部分
◆施設再編整備計画(第一期)
・学校施設
今後改築する学校は施設規模のスリム化により、他施設との統合を進める。杉並第一小学校に周辺区立施設を統合
・児童館 学童クラブ
児童館としての施設は廃止。新たな子育て支援施設等で再編。
・集会施設
ゆうゆう館、集会施設等を再編。区民事務所会議室は廃止。和田堀会館は廃止・用地売却。
・庁舎等
産業商工会館は廃止。
・公共住宅
区民住宅は順次廃止し、区所有物件は売却。
◆使用料等の見直し
さざんかネット登録団体の減額制度は廃止。各区立施設使用料を見直し受益者負担を求め、適切に財源の確保に努める。
有料制自転車駐車場使用料、放置自転車撤去手数料等を引き上げる。
区民サービスを大幅に削る一方で財政のダムで550億円の貯めこみ
区は、これらの計画を〝今後三十年間に区立施設が更新時期を迎え、必要な施設改築・改修経費が必要となり、大きな財政負担となるため〟と説明しています。
しかし、その一方で、「財政のダム」として550億円もの巨額の税金貯めこみも計画しています。基金の運用方法も示さず、住民サービスを大幅に削り、不要な貯めこみを強行する姿勢は許されません。施設再編整備計画をストップするために全力を尽くします。
施設再編整備計画 資料より
「財政のダム」の構築
当面、積立基金全体で標準財政規模の5割に引き上げることを目標とする。※具体的には550億円を目標。中長期の基金規模や運用方法は、目標を超えた時点で方針を定める。
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