「住み慣れた杉並区で暮らしたい」高齢者の願いに沿った特養整備を
区議会第二回定例会が開会し、一般質問と担当する保健福祉委員会で質疑を行ないました。
現在、南伊豆健康学園跡地に特別養護老人ホームの整備が検討されています。都市部では用地確保が困難なため、地方に特養ホームを設置し、入所待機者を解消することが目的です。
しかし、様々な課題もあります。多くの高齢者は「住み慣れた地域で老後を過ごしたい」と願っており、家族や友人と離れ生活環境が大きく変わる地方への移住に不安を抱えている人も少なくありません。
また、南海トラフ巨大地震の発生により、南伊豆町沿岸の津波被害も懸念されます(津波高平均十五mの予想)。政府は、津波被害を避けるため、沿岸部の学校・病院などを高台などの安全な場所へ事前移転することも提言しており、安全性の面でも大きな問題があります。
そもそも、区内には無数の国・都・区有地も存在し、特養ホームを増設することは可能です。高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らせるよう、区内での特養ホーム整備に本腰を入れることが必要です。
国・都・区有地活用により 特養ホーム・認可保育園の増設を
一般質問・保健福祉委員会の質疑では、この間も一貫して取り上げている公有地を活用した特養ホーム・認可保育園整備を求めました。
杉並区内には、廃止決定された国家公務員宿舎が十五カ所あり、その内、情報提供されている十カ所の中でも、敷地面積から見て、特養ホームの設置が 検討可能な場所は四カ所、認可保育園の設置が検討可能な場所は五ヵ所あります。それ以外にも都有地、区有地も無数にあり、積極的な活用が必要です。
区は質問に対し、国・都と連携し、公有地の有効活用の検討を進めるとともに、無償貸与や廉価で用地が提供されるよう要請を行なうと答弁しました。引き続き、住民福祉の向上ために、公有地の有効活用を求めます。
第三回定例会で一般質問
※「保育の質」を守るために 保育士配置引き下げストップを
国の規制改革会議では保育待機児童解消のために、児童一人あたりの面積基準、保育士配置基準を緩和させる方向が検討されています。多くの保護者、保育関係者が基準引き下げでの待機児童解消の危険性を訴えています。
杉並区のスマート保育に懸念 区立保育室=「認可基準に準ずる」見解を覆す
現在、スマート保育の保育士配置を職員の6割以上に引き下げる方向が示されています(※認可基準の保育士配置は10割)。
これまで区は、区立保育室の設置基準は「認可基準に準ずる」としていましたが、実際には保育士配置は6割以上で運営されており、議会や区民に対し、事実と異なる見解を示し続けてきたことも明らかになりました。
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