党区議団は値上げ案に反対 自、公、民・社らの賛成多数で可決
杉並区議会第一回定例会で国民健康保険料の値上げにつながる議案(負担軽減措置の廃止)が提案されました。党区議団は反対しましたが、自民、公明、民主・社民などの賛成多数により可決されました。
2011年から国民健康保険料の賦課方式(保険料算定の方式)が変更され、多くの世帯で大幅な値上げが行なわれることになりましたが(週刊ニュース13号に詳細)、この大幅な負担増を軽減するために実施されてきた負担軽減措置が、今回の議決により廃止されることになりました。
※世帯によっては3年間で10万円近くの負担増
今回の負担軽減措置の廃止により、前年度比で、一人あたり平均年額3,188円の値上げになり、なかでも、年金暮らしの高齢者や低所得・多人数世帯の負担が急激に重くなります。
◎下表のケース
給与所得年収が300万円で65歳未満3人世帯のケース(自営業モデル)では、この3年間で9万7千円以上もの驚くべき値上げ額となることが、党区議団の質疑で明らかになりました。
国民健康保険料の推移
給与所得者(年収300万円)65歳未満 3人世帯の場合
年度
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国保料(年額)
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前年度比
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2010年度(H22)
住民税方式
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160,076
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―
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2011年度(H23)
旧ただし書き方式
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207,981
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+47,905
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2012年度(H24)
旧ただし書き方式
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231,399
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+23,418
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2013年度(H25)
旧ただし書き方式
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257,124
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+25,725
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10年~13年の3年間の値上げ額
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+97,048
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保険料滞納世帯も増加...
この5年間で保険料の滞納世帯は4千世帯も増加し、35,563世帯となり、口座差し押さえ件数も23年度で950件に上っていることも明らかになりました。
安心して払える保険料の設定に
負担が重すぎて払えないという根本問題を改善しないまま、取り立てばかりを強化しても収納率は向上しません。逆に、厳しい生活を強いられている区民を、さらに苦しめるだけです。
党区議団は質疑で〝国に対し、これまで削減してきた国保会計への支出金の拡充や都へ補助の実施を求めるなどして、払える保険料の設定にすること〟を求めました。
杉並区は区民の立場に立ち、重くのしかかる保険料の軽減に力を入れるべきです。
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