10月18日、調布市東つつじヶ丘2丁目において道路・住宅地陥没事故が発生しました。当該地域の地下40㍍では、東京外かく環状道路(外環道)が直径16㍍の巨大トンネルを掘進中であり、陥没事故は工事に起因するものである可能性が高くなっています。
数々の問題が発生する最中に...住民の生命を脅かす事態
この間、外環道工事については、近隣住民から様々な問題が指摘されてきました。工事現場周辺の野川には酸欠気泡が発生し続けていました。陥没現場近くでは、シールドマシンが通過する数週間に亘り強い振動が屋内で感知され、住宅塀のタイルが剥落、外床と路肩に亀裂や段差が発生するなど、トンネル工事に起因すると疑われる被害が続出しています。
そうした中、地盤陥没という住民の生命と暮らしを直接脅かす事態が発生することになりました。
全力で陥没事故の原因究明を行ない、他地域も含め緊急対策を実施することが必要です。
隣接住宅の倒壊を防ぐため、緊急の埋め戻し作業が行なわれた。一回目の埋め戻しの様子。
※調布市の住宅地陥没の状況
シールドトンネル直上の地表部において、18日午前、地表面が沈下し、陥没が発生。5m×3m程度、地中部において 6m×5m程度、深さは約 5m程度と推定される地表面陥没が発生した。
陥没を埋め戻すために投入された砂は約140立法メートル。応急復旧作業は19日朝まで続き、搬入車両は2tトラック50台を越えた。
住民から通報を受けた時の様子。
現地に駆けつけた際には、陥没が発生していた。
大深度地下法の前提が崩れる
大深度地下法は地下40㍍以深を使用することを理由に地上の地権者の同意や補償もなく土地を使用することを可能にしています。外環道は同法に基づき、地権者の同意も補償もなく工事が行なわれています。
一方、住民は同法が憲法29条に定める財産権を侵害するとして行政訴訟を行なっており、私も原告団のメンバーです。
国や事業者は地上には影響を与えないとして工事を強行していますが、この間の数々の問題や今回の陥没事故が外環道工事に起因することが明らかになった場合、大深度地下法の大前提が崩れることになります。住民の生命と暮らしを危険にさらす工事は直ちに中止すべきです。
沿線自治体議員が要望書提出
陥没事故の発生を受け、沿線7区市自治体議員と同地区選出都議の56名が超党派で要望書を提出しました。
全ての工事を一旦中止すること、原因究明と再発防止の対策をとることを求めています。
賛同議員